油彩画修復事例【作者不明「天使と眠る少女(仮題)」】 ①昔の補彩
2020/05/06
ー作品データー
■作者:不明(画面左下にサインあり:剥落により判読難)
■タイトル:天使と眠る少女(仮題)
■サイズ:78.1×84.5㎝、厚さ2㎝
■支持体:麻キャンバス・平織細目、打込み本数13×10本/㎝
■地塗り:白色下地
■絵具層:油絵具・平滑
■ワニス:あり
■紫外線照射観察
:ワニスの有無・加筆の有無の判断、使用された絵具の推定に行う調査
![紫外線写真全体](https://studioyey.jp/wp/wp-content/uploads/2020/05/8ccd9ac6f33e3449d5f84c05850fd17c-650x584.jpg)
紫外線照射写真
紫外線照射観察からわかること
![2](https://studioyey.jp/wp/wp-content/uploads/2020/05/2-650x432.jpg)
画面右上
![紫外線写真1](https://studioyey.jp/wp/wp-content/uploads/2020/05/584812ac2a4a2ca2a4ef9caf7172eac8-650x432.jpg)
紫外線照射写真【画面右上】
本作品の四辺には、絵具の剥落が広範囲に生じており、その大部分に補彩が施されている。なお、絵具の剥落部分に充填処置はされておらず、絵具の剥落により露出したキャンバス地に直に補彩を行っていることが分かる。