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絵画修復用実体顕微鏡の導入

2016/09/01

絵画修復用実体顕微鏡

絵画修復用実体顕微鏡の導入

「平成26年度補正 ものづくり・商業・サービス革新補助金」に採択され、念願の実体顕微鏡が工房に導入されました。

油彩画の修復作業に特化した実態顕微鏡アームの設計が一番の課題でした。

作品をテーブルに置いても、イーゼルに立てかけても顕微鏡での作品観察・修復作業ができる

200号までのキャンバス作品の隅から隅まで顕微鏡観察・修復作業ができる

(テーブルに固定式のアームだと大きいサイズの絵の中心を観察・作業するのが難…)

顕微鏡観察しながらの修復作業が快適である

(自然な修復作業姿勢で、長時間でもできるだけ快適に細かい作業がしたい!)

作品の損傷状態、画面の様子をご依頼者様に分かりやすく視覚的にお伝えできるよう高倍率画像が撮りたい

というのが、弊社の主な目的でした。

光学機器・精密測定機器を扱う【株式会社 猪原商会】様にアームの設計・試作品の検証では大変お世話になりました。

大学・研究施設・工場等の顕微鏡をはじめとする光学機器を、これまで多く卸されている実績のある猪原商会さんですが、「絵画の修復作業に特化した実態顕微鏡」を所望されるのは初めてとのことでした。

「どんな作業をするのか?どんな姿勢で作業するのか?既存の修復用実体顕微鏡より作業精度を上げるためにこんな案はいかが?」と何度も工房にいらして顕微鏡の選択、アームの設計をリードしてくださった吉山様には感謝申し上げます。

拡大率200倍で観る油彩画には、多くの発見があります。「200倍で観る油彩画の世界」を随時皆様にお伝えできたらと思っています。