作品を永く楽しむための額縁修復-額縁の塗装-
2025/06/20
絵画の着物「額縁」
工房にやってくる油彩画は古いものがほとんど。
所有者様よりも、歳を重ねた作品も多い。
“気に入っている絵なのに、なんだか古びた雰囲気がする、、、。
絵の状態はいいのに、部屋の雰囲気にあわない気がする、、。
いっそ額縁を変えて華やかな雰囲気にしたいけど、この額縁のデザインはとても好き、、、。”
この絵と額縁への愛情にあふれた所有者様のご相談でした。
額縁の塗装
「華やかに」しかし「経年の味も残しながら」をテーマに、〝絵の着物” 額縁の色イメージをお客様とお打合せする。
赤茶色にくすんでしまった金色から、華やかで、黄色いバラに似合う黄色味の金色に。
経年の味を出すためと、額縁装飾を際立たせるために、金色を擦り落としてベンガラ色を適量擦りだす。
最後に古色付けをする。
一方、絵に一番近い枠(ライナー)は金箔張りし輝きをだす。
色味、雰囲気に対するイメージは人さまざま。
絵に似合う額縁も、「これしかない!」という正解は無いようにおもう。
それゆえに、絵と飾る場所に一番似合う色味・雰囲気について、ご依頼者様とご相談を重ねていく。
それに一番大切なのは、ご依頼者様ご自身の「好き」だと思う。
「先日は額縁を素敵に修復して下さって、ありがとうございました。
早速飾ってみましたところ、娘も「こっちの方がいい!」と気に入
ありがとうございます。
裏側もとても綺麗に仕上げて
嬉しいメールをありがとうございました!
こちらこそ喜んで頂けてとても嬉しいです。
これからも永く、素敵な作品を愛でてくださいね。